開発者紹介

商品企画を担当。COREFIDOのブランド展開の中核を担い、『5年間無償保証』のコンセプトづくりにも取り組んだ。装置の機能・品質面は設計部隊に全幅の信頼を寄せ、自らは価格バランスを常に意識していた。「『5年間無償保証』を発表したとき、他社の方のなかには『OKIさん、そんなことしてこの価格設定で大丈夫?』と本気で心配してくれる人もいましたね。もちろん大丈夫ですが」と笑う。

『MC860dn/MC860dtn』のメニュー設定を行うユーティリティ「Configuration Tool」を担当。開発にあたっては、今回の機種で完結するのではなくCOREFIDOシリーズの将来を見越した操作性・拡張性と、OKIブランドの認知度を高めることを意識した。PCでこのユーティリティを立ち上げると、ちょうどWebブラウザのような画面が立ち上がり、そこにOKIのロゴマークが出る仕組み。

機構設計を担当。A3複合機をいかにスマートに見せるかという外観的な問題と、安全性の徹底、このふたつのバランスを取るのが特に難しかった。スキャナのデザイン担当者と激しい議論を繰り返したのも、いまでは懐かしい思い出である。『MC860dtn』(大量給紙モデル)の転倒防止に設けた“脚”も当初はもっと無骨なデザインだったが、各方面からの意見を入れつつ、いまの形までブラッシュアップしていった。

スキャナ入力からプリンタ出力に至る「画像処理」を司るASIC(専用ICチップ *本文【注】参照)を中心とした画像処理アルゴリズムの開発を担当。高画質性と速度パフォーマンスとの最適化を目指した。ASICは回路自体がプログラムになるため、単に後戻りができず、そこが特に難しいところ。当初はファームウエア部隊に任せるつもりだった「組み込み画像処理モジュール」の開発も、同部隊と相談した結果、自ら手がけることになり一時は大忙しだった。

電気系統の設計を担当。エレキの部隊は初期の頃にメンバーの出入りが多かったこともあり、終わってみると、一番長くプロジェクトに関わったことになる。電気系統といっても回路ばかりを見ているわけではなく、回路が熱源となる発火事故を防ぐために、工場敷地の片隅でマシンに火をつける試験も行った。それ以外で苦労したのは、スキャナ部とプリンタ部の設計基準の摺り合わせである。

開発チームの中でも最も人数が多い(延べ100名超)ファームウエア部隊の取りまとめを担当。『MC860dn/MC860dtn』が目標とするワンランク上の機能をいかにファームウエアでサポートするか、そのことばかりを考えていた。作業を進めていく中で、「こだわりの複合機」のありかたを実感することができた。

ファームウエア部隊の中で、プログラム開発の現場で活躍。「バグがないプログラムなどこの世にはありえない。まず3000件のバグを見つけるところからはじめよう。技術者にとってバグを修正するのは少しも難しいことじゃない。バグを見つけるほうがずっと大変だから」という従来とは逆の発想によって品質の確保を推進。忘れられないのは、開発終盤に行った連続運転試験。[エラー]→[原因究明]→[改善]→[また一から試験]、この繰り返しのあげく、最終的には1週間ノンストップ稼働でノートラブルを実現した。